数ヶ月前、私のもとに一件のメールが届いた。
“はじめまして、私はこの春高校を卒業して上京したばかりの大学生です。
地元が長崎県の離島で上京するまで島を出たことがなかったので東京で生活するのに何かアドバイスがあればお願いします。”
というものだった。
詳しくは聞くために私は色々と質問をした。
以後、メールをくれた女子大生を「Aさん」とする。
電車に乗ることが東京に出てきて初体験だった
私 “はじめまして、僕のブログを見てくれてありがとうございます。早速質問ですが、東京の生活で具体的にどのようなことが一番気になりますか?”
Aさん “返信ありがとうございます。
先ほども言った通り私は今まで島を出たことが無かったので、この間、ここに来るまで電車に乗ったことが無かったのです。
この前、空港に着いたとき何度も色々な人に聞きながら空港の駅までたどり着き、切符の買い方も分からず駅員さんに聞いて、目的地に行くのにも何度か乗り間違えて予定より一時間くらい遅れて着きました。
これから大学へ通うのに電車を使うので不安なのでアドバイスお願いします。”
私 “なるほど。
むこうから飛行機乗るときはどうしてたの?大学を受験するときはこっちに来なかったのかな?”
Aさん “私の住んでた島には空港があるのでそこまではお父さんに送ってもらいました。
大学は推薦で決まったので受験はしていないです。”
私 “そうなんだ。じゃあまだ下見とかも行ってないの?”
Aさん “まだ行ってないです。
大学までの路線とかも調べたんですけどよくわからなくて。”
私 “そうか。差し支えなければ、家と大学の最寄りの駅教えてもらえる?”
Aさんは家と大学の最寄り駅を教えてくれた。
プライバシーのためここでは書かないが、乗り換え1回の大体30分くらいのところだ。
私 “ここで〇〇線△△方面に乗り換えるんだ。
それに乗れば●駅目のところで降りて、あっち側の階段登って、改札を出て、▲番出口って書いてある階段を登ればその大学は目の前だよ。
大学が始まるまでの間に1回の下見しておいで。
そのときわからなければまたメールしてくれれば教えるよ。”
Aさん “ありがとうございます。早速これから下見してきます。”
そこからAさんは無事大学へたどり着いた。
数日後、大学が始まりそこからは問題なく毎日通学し、大学の近くのコンビニでアルバイトも始めて順調な滑り出しとなった。
買い物も手軽に時間も気にせずにできること
Aさんが大学に通い始めて半月あまり、久々にAさんからメールが届いた。
Aさん “お久しぶりです。
この前はありがとうございます。おかげで迷うことなく通学できてます。
ところで、東京に出てきて感じたのですが近くに24時間営業しているスーパーがあるのに驚きました。
さすがに私の地元にもコンビニはありましたが、スーパーにはコンビニでは売ってない自炊するときに使う食材や生活用品などが結構あるので、バイトで遅くなった時とかすごく助かります。”
確かに、最近は少なくなってきたが都内で24時間空いてる大手のスーパーはちらほらある。
また、24時間ではなくとも終電近くまで空いているスーパーも都内では珍しくない。
しかし、少し郊外へ行けばスーパーは大体7時8時には閉まってしまう。
私は、その場合でもコンビニで済ましてしまえばと思うが、Aさんのように毎日自炊する人にとってはスーパーの存在は生活においてかなり重要で、24時間空いているとなると、最早、神的存在なのである。
東京に出てきて困ったこと、苦労したこと
通学、バイト通勤時の満員電車
毎日電車で大学とバイトに通っているAさん。そこには、Aさんだけでなく都内まで通勤通学する誰もが苦労する悩みがある。
それは、通勤ラッシュにおける満員電車だ。
Aさんの住む沿線も当然のごとくラッシュ時は凄まじい混雑を見せる。
こればかりは仕方のないことだ。
ただ、一つアドバイスすることとしては、通学時間を少し早めたり、快速等の優等列車が走っていて、それらが停まる駅を利用しているのならあえて各駅列車を利用するのも混雑を和らげる手段とも言える。
近所とのコミュニケーションが取りづらい
Aさんの地元では、ご近所付き合いというものが当たり前であり、ご近所同士の助け合いによって生活が成り立っていると言っても過言ではない。
Aさんは、ここに引っ越してきた当日、隣の部屋へ挨拶をしに行こうとしたが空き部屋だったらしい。
Aさんの住むアパートの管理人の話だと、ちょうど入れ違いで退去したのだと言う。
特にこの時期は進学や就職、転勤などで引っ越しラッシュである。
特に東京ではより頻繁で、近所とのコミュニケーションをとるのが難しくなっている。
行動範囲が自宅と学校の近辺の場所に限られる
大学までの路線には慣れたとはいえ、それ以外の場所の路線に関しては右も左もわからない状態である。
折角東京に住んでいるのに少しもったいないと感じる。
Aさん自身も、もっと行動範囲を広げたいと思っているらしいが、なかなか足が動かないという。
今回のアドバイスポイント
大学のサークルに入ろう
ある日のやりとりで
私 “Aさんは大学で何かサークルとか入ってるの?”
Aさん “いえ、特には。”
私 “こっちの方の生活に早く慣れたいなら何か入るべきだよ。
ただ、何でもいいわけではなく、大学の外で活躍しているサークルがいい。
そうすることによって、電車で色々なところへ出かける機会もできるし、そこで知り合った仲間とも色々なところへ出かける機会も作れる。
例えば、写真サークルだったり、登山サークルだったり、必然的に電車移動が多くなるものがベストだね。
でも、無理して入る必要はないよ。
他にも慣れる方法はたくさんあるからこれは一つの提案としてだから参考までにね。”
Aさん “ありがとうございます。
いろいろ考えてみます。”
数日後、Aさんは、小さい頃からやっていたバスケットサークルに入り、練習や遠征のため休日は都内をあっちこっち行き来するようになった。
もちろん、私も目的地への行き方や路線図の見方などサポートをした。
次第にAさんは、だんだんと一人でも初めての場所にも行けるようになり、今では、同じように地方出身のサークル仲間たちに頼られる存在だという。
そして、同じサークルで知り合った彼氏もでき、サークルが無い日は、電車を使って色々なところへデートに行っているという。
接点のある人には積極的に挨拶を
もう一つのポイントとしては、何か接点のある人と積極的に挨拶をすることだ。
当たり前のことながら、これはすごく大事なことで、最初のこれだけでこの先の人間関係が決まると言っても過言ではない。
それに、挨拶をされて嫌な思いをする人は少ないと思うので、少し人見知りの人でも勇気を出して自分から積極的に挨拶をしたほうが断然得である。
ちなみにこれは、私の体験上の話で、私自身、元々かなりの人見知りで、知らない人に自分から声をかけるのが大の苦手だった。
そのため、元々知り合いがあまり居なく、寂しい思いをしてきたが、思い切って自分から挨拶をする癖をつけたところ、徐々に人見知りが改善されて、今では誘いのラインがやまないくらいだ(笑)。
Aさんの周りでも、最近、空き部屋だった隣の部屋にAさんと同い年くらいの女性が入居してきて、今ではお互いの部屋を行き来するくらいの仲だという。
それも、Aさんからしっかりと挨拶をしたことがきっかけだったので、挨拶というのがどれだけ大切でどれだけ自分の人生にいい影響をもたらすか分かるであろう。
まとめ
今回、このAさんを取り上げて、上京してから生活について書いてみたが、同じような悩みを持つ人は結構いると思う。
乗り慣れない電車や新しい環境について行けなくて身体を壊してしまう人もいるくらいなので東京での生活も合う合わないがあるのかと思ってしまう。
そんな方こそ、是非一度話を聞かせてほしい。
電車の乗り方や生活に関するアドバイスも行なっているので気軽にどうぞ。
*こちらはメールを頂いた方からの許可を得て書いています。